3度目の緊急事態


今日から緊急事態宣言が発令されました。神奈川県は蔓延防止等重点措置が続きます。ということで、小田急線・新百合ヶ丘駅周辺は、ショッピングセンターも映画館もお店も、ほぼ全部開いていますが(時短と酒類提供自粛)、その前後は東京都のため、百貨店も休業、博物館・公園も閉まっています。駅の両側で対応が違うことが話題になっていますが、ほぼ同じ状況ともいえます。

この「マンボウ」下での「酒類提供禁止」は、明らかに脱法行為ともいえます(緊急事態宣言でも、こうした要請が想定されていたかどうか不明確です)。なぜなら、2月の国会で特措法担当の西村康稔経済再生相が、「重点措置では、営業時間の変更を超えた休業要請は含めない」と答弁しているからです。ということは、居酒屋などの飲食店では、酒が飲めないことは実質的な休業を意味することからすると、アルコールNGは国会での答弁に反します。これを「あくまで酒を提供しないでという要請に過ぎない」と強弁する政府は見苦しいだけではなく、すでに法治国家の体(てい)をなしていないと思います。

ちなみに、緊急事態やマンボウ下における酒類提供禁止は、新型インフルエンザ等対策特別措置法施行令5条の5八の規定を適用する場合として、厚生労働省告示182号(2021.4.23)の1条4号と2条4号で「入場をする者等に対する酒類の提供の停止」として規定されています。一つ前の3号はカラオケの使用停止の条項です。この2つ(計4つ)が「新設」条項ですが、この意味するところは、政府が政令を自由に制定するだけで、勝手に私権制限を拡大できるということにほかなりません。

写真は大学の「裏庭」、生田緑地です。運動がてら来ましたが、多くの家族連れで賑わっていました。ちなみに、後ろに見える建物が専修大学生田キャンパス2号館で、手前は岡本太郎美術館です。